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頭の中は言葉にしないと見失う(両面一筆箋vol.2)

レターセット絵柄を両面一筆箋に作り替える話の続きです。



届いたものがこちら。



あれ?なんか、イメージと違う。鳥が苦しそう。

まず色が地図も鳥も10%は濃く、グラデーションがつぶれていて水彩であることがわかにづらい。

問い合わせるも、基準合格品につき工場負担での作り直しはできないとのこと。(これはよくある話です。印刷時の調査結果は丁寧に電話いただきました。)


ここで選ぶ道は2つ。

A. これで完成とし、予定の発売日を目指す。次回増刷時に要調整。

B. 自己負担で作り直す。予定日の販売は諦めなければならない。


本来なら納得するまで作るというのが正しい姿勢で、B一択なのでしょう。しかし2倍の製作費に加え販売予定をすでに遅れていて、次の制作にも影響を及ぼしている。また色の濃淡は印刷ロットで毎回違うので、調整しても無駄になる可能性もあります。

それ以上に"色々と考えた上でたどり着いたコレ"を、どう修正すればいいのか、次で完成させられる自信が正直なくお蔵入りも頭をよぎり、3日ほど悩みました。色だけならAもあるが、今回はB、次納得できなかったら販売は中止。



さて、何がダメだと感じるのでしょう?

ここで方向性を再度確認します。私の理想とする完成品を言葉で表すと、「すっきりと都会的。鳥が軽々と飛んでいて、ゆったりとした空気感。」これを目指していたはずなのですが、ごちゃごちゃして鳥が苦しそう。



・すっきりと都会的

白地にグレー、地図のコントラストが高く存在感が強くなっています。鳥の方が目立って欲しいのに、同じぐらい目立つのですっきりと感じないのでは?特に建物は一つ濃い色にしているのが、余計な感じします。

内側も文字の邪魔にならないよう地図の書き込み量・罫線の太さも細くを意識し修正です。


・鳥が軽々と飛んで

みた感想はシンプルに"鳥が重そう"。レターセットと同じデータを使っていましたが、グラデーションを感じられるよう薄くします。水彩の濃い部分・薄い部分の希望色に振れ幅を考慮し、7割ぐらいを目安に全体を薄くしました。地図はさらに落とし、6割ぐらいに。珊瑚朱の濃さはいろいろあるようですが、私の理想はコーラルピンクやサーモンピンクのイメージ。


・ゆったりとした空気感

折った時にさびしくなく柄としての見応えがあるように、鳥はやや大きめを意識していました。でもなんだか鳥が近すぎて、窮屈そうに見えます。"すっきり"もワードに上がっているので、小さくして前後にゆとりを持たせてあげることに。



そうして完成したのがこちら




鳥の数は変わっていなのですが、すっきりと爽やかな印象に!

罫線と地図を細く・薄くした分、文字がはっきりと見やすくなりました。


そうして7/6(水)に無事販売となったのでした。めでたしめでたし。



As a Bird(紺青・一筆箋)    BUY 

As a Bird(珊瑚朱・一筆箋)   BUY 


 

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